3. 繰り返し

学習のポイント

繰り返し文(1)


[例題3.1] 0 以上100 以下の乱数を10 個表示するプログラムを書いてみよう.


 k は繰り返しの回数を覚えておくための変数である.このような変数を制御変数と呼ぶ.2 行目で k を 1 に初期化している.

 3〜7行目の繰り返し文では,まず,k <= 10 の繰り返しの条件式をチェックする.最初の k の値は 1 なので,この条件式は真となり,4~6 行目の文を実行する.4 行目では,0 以上100 以下の乱数を発生させて x に代入している.5 行目で、x を画面に表示する.6 行目では、k の値を1 増やしている.初めて6 行目を実行した後の k の値は 2 となる.7 行目まで来ると,3 行目に戻って,再度繰り返しの条件をチェックする.このとき,k の値は 2 なので,2 回目も真となり,同様に4~6 行目を実行する.2 回目の実行を終えると k の値は 3 となる.これを繰り返して,変数 k の値が 11 になったとき,3 行目の条件式が偽となり,この繰り返しを抜ける.(この場合はプログラムを終了する.)

 制御変数を用いた繰り返しを正しく終了するためには,終了条件を正しく記述すること(3 行目) に加えて,制御変数の初期化(2 行目),および,制御変数への加算(もしくは減算)(6 行目) を忘れないようにしなければならない。

練習問題

[練習3.1] 例題3.1 のプログラムを修正して,10 個の乱数の平均を表示せよ.

[練習3.2] 1 から100 までの整数の和を求めるプログラムを書け.

[練習3.3] 1 から100 までの数のうち3 の倍数の和を求めるプログラムを書け.

補充問題

[補3.1] 例題3.1 のプログラムを修正して,乱数の値が60 以上のものだけ「合格」と表示せよ.

[補3.2] 例題3.1 のプログラムを修正して,乱数の値が60 以上のものの個数を表示せよ.

[補3.3] キーボードから正の整数を入力し,入力した数の5 倍の値を表示することを繰り返すプログラムを書け.ただし,入力した数が100 以上ならプログラムを終了すること.

[補3.4] キーボードから正の整数を入力し,入力した数の5 倍の値を表示することを繰り返すプログラムを書け.ただし,入力した数が,負の数または100 以上ならプログラムを終了すること.